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大切なことに気づかせてくれる“My Pleasureな人たち”。
日々の暮らしを彩るTipsや新たな価値観との出会いをお楽しみください。

【イタリアでグッと来た、暮らしをハッピーに彩るコトやモノ】 Vol.2 ホリデーシーズンは、彩り豊かなターボロで

【イタリアでグッと来た、暮らしをハッピーに彩るコトやモノ】 Vol.2 ホリデーシーズンは、彩り豊かなターボロで

今年も師走を迎えました。先月から始まった連載では、イタリアに息づく、日常の何気ない瞬間を楽しむというライフスタイルから、特別なことではないけれど日々を少しハッピーに彩るコトやモノをご紹介しています。 Vol.2では、イタリア人にとって家族と過ごす最大のイベント「Natale=ナターレ(クリスマス)」をテーマに、食卓=ターヴォロを囲むストーリーと、この季節ならではのアイテムをご紹介させてください。 ナターレでは、マンマやノンナ(祖母)が受け継いできたナターレ料理をファミッリアで囲むのが定番です。12月23日の夕方から26日頃まではスーパーやレストランも閉まり、数日前からメルカートやスーパーは料理の準備をする人々で賑わいます。その光景はまるで日本のお正月前のようです。 料理はもちろんですが、私が毎年楽しみにしているのはターボロのセッティングです。イタリアの暮らしには自然にカラーコーディネートが息づいていて、その日に纏うスカーフとネイル、ベルトと靴の組み合わせなどファッションはもちろんのこと、インテリアやギフトのラッピングまで、日常が彩られています。 そのひとつがターボロのクロス=Tovaglia(トヴァリア)。どの家庭にも何種類ものトヴァリアがあり、季節や料理に合わせて選ばれます。家族で囲むターヴォロは、トヴァリアによってさらに華やぎ、日々の食事の時間をより豊かにしてくれるのです。     トヴァリアは色の美しさだけでなく、家族の歴史を紡ぎながら受け継がれていく存在です。レースや刺繍が施されたヴィンテージ感ある一枚を前にすれば、どのファミリアも「ノンナの時代からずっと」と微笑みます。イタリアの暮らしにおいて、トヴァリアはなくてはならない宝物なのです。   ノンナから受け継がれているとトヴァリアとトヴァリオーロ   イタリア・モデナでの暮らしの中で、私もマンマに倣い、季節やオケージョンごとにトヴァリアを楽しんでいました。 その日の気分や料理に寄り添う一枚が、ターボロで食事を囲む時間をさらに特別なひとときへと導いてくれるのです。そして今回は、モデナで通い続けたキッチングッズのお店で出会った、この季節ならではのトヴァリアをご紹介します。 昔ながらの専門店。その名も「POPOLI(ポポリ)」――響きもどこかカリーナ(可愛い)で心惹かれていました。 そんな大好きなお店で見つけたのが、イタリアらしい色彩にあふれるトヴァリア。今回はその2タイプをご紹介します。       ホリデーシーズンに相応しい、赤色を基調に花を描いた一枚。繊細に描かれた花模様は、ナターレのお料理にも、お正月料理の数々にもベストマッチ。華やかなターボロを演出する一枚に。 『TOGNANA』/ Red Ornament   果物をモチーフとしながらも、イタリアならではのグラフィックの一枚。ファミリアや友人と、カジュアルなディナーに会話に華を添えてくれます。 『TOGNANA 』/Florence   集いのひとときが増えるこれからの季節。色鮮やかなターボロで、心温まる時間を過ごしてみませんか。  
テーブルの名脇役たち。料理上手なあの人に贈る、“魔法の一滴” 調味料ギフト2選

テーブルの名脇役たち。料理上手なあの人に贈る、“魔法の一滴” 調味料ギフト2選

  料理が上手な人って、たいてい調味料にもこだわっている。 塩とかオイルとか、ちょっとした“最後の一滴”こそが料理のセンスを決めるのを知っている人。 そんな「味の決め手」を知っている、お料理上手なあの人に贈りたいのが、この魔法の一滴。 イタリアが誇るふたつの名産地から届いた、とびきり上質な“調味料の名脇役たち”だ。 *** 搾りたてを、贈ろう。 - ZAHARA(ザハラ)/エキストラバージンオリーブオイル〈2025 NOVELLO〉 「今年のオイル、もう届いた?」そんな会話が聞こえてきそうな、搾りたての季節。シチリアの豊かな大地から届くZAHARA(ザハラ)のノヴェッロは、まさに“オリーブのフレッシュジュース”。 樹齢50年を超えるオリーブの木々から、手摘みで収穫したトンダ・イブレア種を100%使用。収穫からわずか数時間で圧搾することで、青々しい香りと、ナッツのようなコクをそのまま閉じ込めている。 グリーントマトを思わせる爽やかさ、ほんのりビターな余韻。まさに搾りたての鮮烈な風味。 トーストしたバゲットにそのまま垂らしてもいいし、グリル野菜やサラダ、ゆでたじゃがいもにひとまわしすれば、たちまち食卓が南イタリアになる。 搾りたての一本を、料理好きなあの人に。今年の“おいしい”を、贈ろう。 ZAHARA(ザハラ)/エキストラバージンオリーブオイル〈2025 NOVELLO〉250ml/イタリア・シチリア産(キャラモンテ・グルフィ)トンダ・イブレア種100%/無濾過/空輸便受賞歴:TRE FOGLIE・CINQUE GOCCE・Lodo 97.99pt _______________   モデナ生まれの記憶に残る一滴。 - AMARCOR(アマルコール)/有機アチェートバルサミコ・オロ  バルサミコ酢の本場・モデナで、有機ぶどうとワインビネガーだけを使い、木樽でじっくり熟成。酸味はまろやかで香りが豊か、とろみは高密度(1.33)。添加物は一切なし。JAS有機、イタリア有機、IGPと三拍子そろった安心感も。 季節のサラダやグリル野菜にひと回しすれば、マンマの味に。バニラジェラートやフルーツに数滴たらせば、リッチなドルチェに早変わり。カクテルの隠し味にちょっと垂らせば、香りがグッと立つ。“魔法の調味料”って、こういうことだと思う。 「アマルコール」とは、モデナの方言で「覚えている」の意味。一度味わえば、きっと忘れられない。お料理上手なあの人へのギフトに、これ以上の一本はないかもしれない。 AMARCOR(アマルコール)/有機アチェートバルサミコ・オロ250ml/イタリア・モデナ産JAS有機・イタリア有機農業・IGP認証/添加物不使用 _______________ シチリアとモデナの風土が香る2本。料理好きなあの人へ、あるいは自分のキッチンを少しアップデートしたい時にも。日々の食卓を少し特別にする、イタリアからの贈りもの。   マイプレジャーのギフトストアで、イタリアのアイテムをお買い上げの皆さまへ。ミラノのマンマから届いた、イタリアの端切れ布でラッピングしてお届けします。布の柄はお選びいただけませんが、どれもイタリアらしい個性をもつ一点もの。マンマへの尊敬と感謝を込めて。  
世界の端切れで、ギフトラッピング

世界の端切れで、ギフトラッピング

最初のヒントは、ミラノのマンマから。 陽気で都会的で、いつもエレガントなイタリアンマダムの“マンマ”が、小花柄の端切れ布で小さなギフトを包んでくれたのだ。 マンマは手芸が好きで、余った布を箱にためては、家族や友人への贈り物を気ままに包んでいるらしい。メルカートや街角の裁縫屋さんで見つけた、ごく普通の布のはずなのに、マンマの手にかかると、なぜだか急にミラノらしい洒落っ気が宿ってしまう。 縁は縢らず、切りっぱなしのまま。その無造作な美しさのなかに、時間の堆積と暮らしの呼吸が映る。“古いものを生かすセンス”が、ヨーロッパの家には確かにあるーーそんなことを気づかせてくれる手ざわりだった。 そこで、ふと思った。 「世界中の端切れで包んだら、きっと楽しい!」     My Pleasureでは、ミラノをスタート地点に、フランス、アフリカ、インド、ベトナムなどなど…...ご縁あって出会った世界中の端切れ布を、ギフトラッピングとして再生していきます。 ただ包むのではなく、布の記憶やその土地の空気ごと。世界の断片を、おすそわけするように。 まずは、オリーブオイルやバルサミコなど、イタリアのアイテムを選んでくださった方へ。マンマから託されたミラノの端切れ布で包んでお届けします。 どんな布で届くかは...どうぞお楽しみに。  
【イタリアでグッと来た、暮らしをハッピーに彩るコトやモノ】 Vol.1 魔法の調味料

【イタリアでグッと来た、暮らしをハッピーに彩るコトやモノ】 Vol.1 魔法の調味料

橋口麻紀さんの新連載【イタリアでグッと来た、暮らしをハッピーに彩るコトやモノ】。 Vol.1 は北イタリア・モデナから、魔法の調味料アチェートバルサミコをご紹介。
知と美をめぐる、新刊案内|『はじめての能』— 名作能50選を、物語と写真で味わう入門書

知と美をめぐる、新刊案内|『はじめての能』— 名作能50選を、物語と写真で味わう入門書

  はじめての“能”は、美しいビジュアルとともに。 千年を超える歴史を持つ、日本の伝統芸能・能。その静謐で奥深い世界に、「難しそう」「敷居が高い」と感じている人も多いはず。 そんな“能ビギナー”のために、まるで美術書のような一冊が登場した。その名も『はじめての能』(世界文化社)。 古典芸能の世界に一歩踏み込むのは、たしかに勇気がいる。だが本書は、その最初の一歩を美しいビジュアルとわかりやすい解説で導いてくれる。   構成は三章。「男の物語」「女の物語」「鬼・怨霊の物語」──たとえば、子を思う母の果てなき旅『隅田川』、美女に化けた鬼が舞う『紅葉狩』、愛と執念が激突する『道成寺』。人間の情熱と祈りを描いた50演目を、あらすじと舞台写真で立体的に紹介する。   舞台写真の美しさは圧巻。光と影が織りなす能面の表情、衣装の繊細な織り、舞台の張り詰めた空気感。   能を「難しそう」と感じる理由のひとつは、何が起きているのかがわかりにくいからだろう。だが、あらすじを知ると、ゆったりした動きの中に濃密なドラマが見えてくる。 “静の芸術”と呼ばれる能の内側には、激しく、人間らしい情熱が脈打っている。愛、執念、別れ、祈り…。古典でありながら、実は驚くほど現代的なテーマにあふれていることに気づかされる。 観る前に読めば、舞台への理解が深まる。観たあとに開けば、余韻がより豊かに残る。能との距離をぐっと近づけてくれる、まさに“観能のガイドブック”だ。     巻頭では、舞台構造や登場人物の役柄、装束の意味、鑑賞の作法までをわかりやすく解説。知らなくても楽しめるけれど、知っているともっと面白い。そんな“教養としての能”が、ここにある。 この秋、少し背筋を伸ばして「能」という文化と向き合ってみてはどうだろうか。   _______________ 書籍情報─ 『はじめての能』 著者:監修:多田富雄、写真:森田拾史郎発売日:2025年10月23日価格:2,200円(税込)判型:A5判・128ページ/オールカラー発行:世界文化社備考:『新版 あらすじで読む名作能50選』(2015年刊)の再編集版 _______________   著者プロフィール_ 監修:多田富雄 1934年、結城市生まれ。東京大学名誉教授。専攻・免疫学。野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞などを受賞。84年、文化功労者。能に造詣が深く、『無明の井』『望恨歌』『一石仙人』などの新作能を手がける。著書に『免疫の意味論』(大佛次郎賞、青土社)『生命の意味論』『脳の中の能舞台』(以上、新潮社)『多田富雄全詩集 歌占』(藤原書店)ほか。2010年没。   写真:森田拾史郎 写真家。1937年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒。能や狂言、歌舞伎など、古典芸能の舞台写真を中心に撮影。余分な演出や光を省いた独自の作風で、演者の呼吸が感じられる写真を撮り続け、アメリカ各地での個展開催の実績もある。写真集に『舞踏―森田拾史郎写真集』(ビイング・ネット・プレス)、『飛翔』『道成寺』『舞』(花もよ編集室)、写真提供に『能舞台 歴史を巡る』(建築画報社)など多数。
花と地球の瞬間を映す、蔦谷ヨシミツ氏初のアートブック『E art H』が日仏同時発売

花と地球の瞬間を映す、蔦谷ヨシミツ氏初のアートブック『E art H』が日仏同時発売

- 「 五元素」×「花」を通してEARTH( 地球)と人間の存在を再考するアートブック ハイブランドのデコレーションやブルガリホテル東京のフラワーデザインを手掛けるフラワーアーティスト・蔦谷ヨシミツ氏。彼の初となるアートブック『E art H(イー・アート・エイチ)』が、10月10日、日本とフランスで同時に発売された。 タイトルの『E art H』には、Earth(地球)の中にArt(芸術)が息づいているという遊び心が仕込まれている。本書は、「Fire / Air / Earth / Space / Water」という五つのエレメントをテーマに、自然や生命の儚さと調和を花と写真で描き出している。見る者の内面へと静かに問いかける一冊だ。 撮影地は、屋久島、東京、北フランス、パリ。異なる気候と文化の地で撮影された花々は、それぞれの土地の空気や温度を纏い、静かに存在を放っている。 本書のディレクションを担ったのは、パリを拠点に活動するクリエイティブディレクター AiTamura-R.。彼女の審美眼のもと、撮影はロンドン在住のフォトグラファー Paola Peroni に託された。アートディレクションを手がけたのは、パリで長年活躍する Éric Pillault。それぞれの感性が呼応しながら、「花で描く地球というアート」を立体的に描き出している。   - 「E art Hを制作するにあたり、僕が大切にしたのは“その瞬間”でした。」 蔦谷氏はそう語る。「設計図から始めるのではなく、感情やインスピレーションを信じて制作に向き合いました。フランス語でいう“スポンタネ(spontané)”——自然発生的な創造の感覚。花も僕らと同じ生命体です。だからこそ、思考ではなく感覚を頼りに、少しでも彼らに近い視点から表現したいと思いました。」 その言葉どおり、本書には計算や演出を超えた“偶然に宿る美しい調和”が息づいている。   出版記念イベントのデモンストレーションで、まさにスポンタネなアレンジメントを見せてくれた蔦谷氏。...
クリーンビューティー派プロ御用達のヘアビューティーブランド「today for MAY」より、待望の新製品『ウォータースタイリングジェル』登場!

クリーンビューティー派プロ御用達のヘアビューティーブランド「today for MAY」より、待望の新製品『ウォータースタイリングジェル』登場!

髪にやさしく、自分らしく 植物由来「ヘナ」の力で髪に潤いと軽やかなニュアンスをもたらす 新感覚ウォータースタイリングジェル誕生   ひとりひとりが本来持っている髪の個性を最大限に活かし、その人の髪本来の美しさを引き出すヘアスタイルに導くプロダクトを展開している、へアビューティーブランド「today for MAY」(トゥディ フォー メイ)。 国内外に顧客をもつ南青山のヘアサロン「LIfT」のオーナースタイリスト BAMBI.が監修する同ブランドは、様々な髪の悩みに対して、髪の健康を損なわずにお客様の素材(髪質)を最大限に生かし、本来の美しさを引き出すために追求し続けた中で辿りついた、植物性「Henna(ヘナ)」に着目したヘアケアアイテムを展開。 ブランド第一弾のアイテムとして発売した、ヘナに含まれている植物由来の天然成分からアプローチする弱酸性シャンプー&トリートメントは、髪の健康に悩む方々の救世主として好評を博しました。そしてこのたび、髪の健康を大切にしながらも思い通りのスタイルを愉しむことができる、ヘナエキス配合の新感覚のウォータースタリングジェルを発売。 パーマやカラーに頼らずにも、自分らしいヘアスタイルを楽しめるようにとの想いから開発したウォータースタイリングジェル。植物由来のヘナエキスの配合により、スタイリングしながら髪にやさしい潤いを与え、乾燥やパサつきを防ぎます。 軽やかな質感と濡れたようなツヤ感で、髪に自然な動きを与え、ナチュラルからモードまで、繊細なニュアンスで多彩なスタイルを自在にコントロールでき、一日中その美しい仕上がりをキープします。 スタイリングしながら髪をいたわる、新しい感覚のウォータースタイリングジェルの誕生です。  ヘナエキス配合のウォータースタイリングジェル 軽やかな使用感で髪に自然なツヤとまとまりを与える、水溶性のスタイリングジェルです。ナチュラルなセット力で、ユニセックスで幅広いお客様にご使用いただけます。リフィル仕様での発売となりますが、そのままご使用いただくことも可能なデザインとなっております。また、専用シール付きですので、お好きな容器に詰め替えも可能です。 専用シールつき   ■商品の特長 髪をやさしく整える、ヘナエキスを配合により、スタイリングしながら髪をいたわる処方です。 濡れたようなツヤと、ラフなニュアンスを両立。水のようなツヤ感を持ちながら、より自在に動きをつけられるジェルタイプのスタイリング剤です。一度固まるジェルとは異なり、手ぐしで再セットが可能。またオイル系とも異なり、お湯やシャンプーで簡単に洗い流せます。そして、髪がパサつかず、しっとりまとまりやすいため、整った清潔感のある印象を与え、髪に自然な潤いを与えながら、仕上がりを一日中キープします。 香りは、深く癒される天然精油イランイラン、ラベンダー、マンダリンオレンジ、ティーツリー、ゼラニウムのブレンド。 心地よくリラックスできる香りにより、スタイリング時間が自分の癒し時間へと昇華します。   前髪をかき上げ、トップを立ち上げた、スタイリッシュながらもリラックス感のあるスタイルに つまんだり揉み込んだり、適度に束感をつくり、ナチュラルでこなれたニュアンスに   ● 発売日:2025 年9月7日(日)● 内容量:100g(リフィルタイプ)● 原産国 : 日本● 販売価格:3,800 円(税抜)/4,180...
矢吹直子さんに聞く、ギフトの思い出

矢吹直子さんに聞く、ギフトの思い出

松屋銀座で広報を務める矢吹直子さん。長年、百貨店という場所で、贈り物を購入する方々を見つめてきた矢吹さんは、ギフトに対してどんな想いや選び方の極意があるのでしょう?ギフト選びをするお客様でにぎわう12月、ギフトにまつわるお話をお聞きしてきました。     ギフトは情報発信の一つ。発見を贈りたい   百貨店の広報として、さまざまな逸品に触れ合うことが多い矢吹さんにとって、ギフトは「情報発信の一つ」なのだそう。どんなふうにして選ぶことが多いのかたずねてみました。    「美味しいものや魅力的なものを贈り、『知らなかった!ありがとう』と言ってくださると、『発見』を提供できたなとすごく嬉しいんです。会食などで人にお会いするときに手土産を持っていくことも多いのですが、最近はSNSやWEBにもたくさんの情報があるので、みなさんも本当にいろいろなものをご存知なんですよね。そんな中でも『発見』を提供したいので、目にしたことがないようなものや限定のものを選ぶことが多いです。 広報という仕事柄、まだ知られていないような逸品を知ってもらったり、ものの奥にあるストーリーも一緒に知ってもらいたいという気持ちがあります。珍しいものやストーリーがあるものだと、渡すときの会話のきっかけにもなるので。そういう意味で、ギフトはいいものを伝えるための情報発信ツールでもあるのかなと感じています」   ナーディルギュル「バクラヴァ」。松屋銀座限定缶   贈る方に「発見」も一緒に届けるようなギフトを探すために、日々、アンテナを張りながら探しているという矢吹さん。お勤め先である松屋銀座の店頭を巡り、探すことも多いのだそう。  「店頭を歩いて探したり、バイヤーの方々と話をしたりして、情報をキャッチしています。人と被らない珍しいものを贈りたいので、季節限定品は特にチェックしています。 オンラインで買うこともできる時代ですが、やっぱりお店で実際に見たり、お店の方と話すことで出会えるものはたくさんあります。今の季節だとアドベントカレンダーやクリスマスコフレがたくさん並んでいるので、どこのがいいかなと探すのが楽しい。 やっぱり自分が楽しまないと、いいギフトには出会えない気がするんですよね。『なんかあげなきゃ…』という億劫な気持ちで探してもなかなかいいものには出会えない。楽しみながら探すと素敵なものに出会える気がします」     日本の工芸品、地域に根付いた逸品  つねに楽しみながらギフト探しをしている矢吹さんに、最近気になるギフト、おすすめのギフトを教えてもらいました。   ナーディル・ギュル「バクラヴァ」 「珍しいものというところでいうと、トルコの伝統的なお菓子バクラヴァ。フランス菓子などは日本で手に入るものがたくさんありますが、中東のお菓子はまだまだあまり知られておらず、今後注目されるんじゃないかなと思っています」    松屋銀座の地域共創プロジェクト×青森県黒石市が生んだ佐藤卓氏デザインによる新しい津軽こけし「ルビンのこけし フレンド」   「日本産のもの、日本伝統工芸品にも注目していて、これは佐藤卓さんにデザインしていただき、青森の津軽こけし職人さんがつくっている『ルビンのこけし』です。日本のものづくりには魅力的なものがたくさんあるのですが、担い手不足で失われつつあるんです。そういうものを知っていただきたいという思いもあり、最近は積極的に日本の逸品を選ぶようにしています」   銀座文明堂 銀座の蜂蜜カステラ・バームクーヘン詰合せ 銀座で働いていることもあり、銀座をキーワードに選ぶことも多いといいます。松屋の近くのビルの屋上でとれるハチミツで作ったお菓子や銀座の名店の味を自宅で気軽に食べられる冷凍食品など。ご縁のある地域に根付いたアイテムを選ぶことで、会話やコミュニケーションが広がることも多いのだそう。 「地域に根付いた逸品を贈る文化っていいですよね。例えば浅草だったら『徳太樓』のきんつばとか、向島だったら『志”満ん草餅』の草餅とか『長命寺』の桜もちとか。並ばなくてはいけなかったり、予約が必要だったりもするのですが、その方のことを思って行動を起こしているので、気持ちがないと手に入らないもの。相手に喜んでもらいたいという気持ちが感じられるものは、もらうと嬉しいですし、そういうものを選ぶようにしたいなといつも考えています」     ギフトがもたらす季節ごとのコミュニケーション...
【重要なお知らせ】Amazon Payのご利用終了について

【重要なお知らせ】Amazon Payのご利用終了について

いつも"My Pleasure"オンラインストアをご利用いただき、誠にありがとうございます。システム変更に伴い、2025年1月6日(月)より当ストアでの「Amazon Pay」のご利用ができなくなります。これまでご利用いただいておりましたお客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。引き続き、クレジットカード決済はご利用いただけます。詳細は「お支払い方法」ページにてご確認ください。今後とも当ストアをよろしくお願い申し上げます。
全員違って、全員特別。想いが紡いだボーダレスなTシャツの誕生秘話

全員違って、全員特別。想いが紡いだボーダレスなTシャツの誕生秘話

  ギフトを贈ることが増えるこれからの季節。せっかく贈るのであれば、ストーリーや想いのあるもの、ずっと大切に使いたくなるようなものを贈りたい。 今回紹介するのは、美容室「LIfT」のBAMBI.さんと「Borderless kids」の高橋奈津子さんの素敵な取り組みから生まれたTシャツ。そこには「髪質がひとりひとり違うように、脳の特性(つくり)もひとりひとり違う。ひとりひとりが本来持っている特性や性質を最大限活かしてほしい」という想いが込められています。BAMBI.さんと高橋さんに誕生までのストーリーをお話ししてもらいました。     同じ想いでつながる縁     ―表参道で美容院「LIfT」を営むかたわら、「today for MAY」というヘナ(植物由来染料)のヘアケアブランドも手掛けているBAMBI.さんと、発達の特性を持つ子どもたちのためのおもちゃやウエアを製作・販売する「Borderless kids」の高橋さん。お二人の出会いのきっかけは何だったのでしょうか?   BAMBI.さん:実は以前、高橋さんとは原宿の美容室で一緒に働いていたことがあるんです。僕がスタイリストで、高橋さんはプロダクトを担当するチームだったので、当時はほとんど接点がなかったんですよね。   高橋奈津子さん:そうなんですよね。BAMBI.さんのサロンに、私のママ友の仕事仲間が通っていて、その方の髪の毛がすごくきれいだったんですよね。よく聞くとBAMBI.さんの美容院でヘナをしてもらっているということがわかって。そんな不思議な縁から再会しました。ヘナのお話も聞かせてもらって、「Borderless kids」のポップアップショップで取り扱わせていただくようになったんです。   ―今回一緒に取り組みをすることになったきっかけは何だったのでしょうか?     BAMBI.さん:僕がヘナを扱うようになったきっかけにも関連してくるので、そこからお話ししますね。長年、美容師をしているなかで、お金をかけて美容室に通っている人ほど、パーマ剤やカラー剤で髪が傷んでいたり、体調が悪くなっていたりしているのをずっと見てきました。ある時期から、「僕はほんとうにきれいにしているのだろうか?」「僕がやっていることはこれでいいのだろうか?」と考えるようになりまして…。 そこから調べたり、考えているうちに、人それぞれが持つ髪質や特性を生かして背中を押してあげる仕事が美容師なんじゃないかと行き着いた。そのときに、手助けしてくれるのがヘナだったんです。僕がヘナを扱うベースにある考えが高橋さんの「Borderless kids」の活動に共鳴したのがきっかけです。   高橋さん:「人それぞれの特性を活かす」というのは私の活動においてもすごく大切にしていること。そう考えるようになったきっかけは自閉症の長男です。自閉症や発達障害は脳の特性なのですが、自閉症や発達障害に限らず脳って実はみんな違うはずで。本来、みんな特性は違うのに、つい「普通」にあわせようとしてしまっているな、と。息子と過ごすなかでそれに気づかされたんです。 もちろん息子は、生活する上でフォローが必要ではあるのですが、人の笑っている顔がすごく好きな子で、笑顔を見るとぴょんぴょん跳ねて喜んでたりして。その特性というのは、このままでいて欲しいなと思うんですよね。 みんな違うんだから「普通」に合わせなくてもいいんだよということを知ってほしいと思い、「Borderless kids」の活動をしています。   BAMBI.さん:持っている特性の違いを受け入れられるボーダーレスな社会になっていくべきだという高橋さんの考えを聞いて、自分自身の考えに通じるなとすごく思ったんです。「LIfT」というサロンの特徴もまさにボーダレスで。90歳近い方もいらっしゃるし、赤ちゃんや幼稚園の子も来ます。男女、ジェンダーレスの方も来れば、アーティストも主婦の方もいる。日本各地、海外からも来ていただけているので、ボーダレスな社会を目指していくにはとっておきな場所じゃないかと思っています。 今までは、サロンやヘアケアアイテムで、自分の持っている髪質を生かすことを後押ししていましたが、それを前向きに後押ししてポジティブに転換していく活動に力を入れていきたいと考え、高橋さんと一緒になにかできないかとお話をさせてもらったんです。    ...
時を越えるトランク:革職人の挑戦とこだわり - 日本で唯一のレザートランク職人・北澤 湧氏にインタビュー(後編)

時を越えるトランク:革職人の挑戦とこだわり - 日本で唯一のレザートランク職人・北澤 湧氏にインタビュー(後編)

Trunk by Kitazawa - Mini Trunk Bag - Oxhide   後編では、日本唯一のレザートランク職人である『Trunk by Kitazawa』・北澤 湧さんが手がけるトランクのデザインや機能性について詳しく伺いました。耐久性を支える素材や構造の工夫、細部に宿る美学、次世代へと受け継がれるタイムレスなデザインに込めた想い。長く愛され、日常の中で活かされるトランク作りの魅力に迫ります。   ── トランクのデザインや機能性について教えてください。 僕が作るトランクは、実用性と美しさの両方を大事にしたデザインが特徴です。世代を超えて長く愛用していただけるよう、パーツ交換ができる設計にして、日常使いにちょうどいいサイズと機能性も備えています。 お母さんがやがておばあちゃんになって、「若い頃にずっとこれを使っていたのよ」と言って、それを娘さんがかっこよく受け継いで使ってくれる姿って素敵ですよね。トランクは使い込まれてボロボロになっても、味わいが増してかっこいいですからね。   オリジナルデザインの留め具「引き継ぐ」ということを前提にして、クロージャー(留め具)を取り替えられる機構にしました。オリジナルのパーツです。これを外せば別のものに付け替えられるようにしています。 お母さんが年を重ねる頃にはトレンドも変わっているでしょうし、娘さんの好みにも合わせられるように、クロージャーを変えるだけで、雰囲気を一新することができるようになっています。   ここにショルダーストラップがつきます。 ショルダーストラップの適正の長さは、ハンドバッグを肘にかけたときの位置が一番美しく見えると言われています。もともと、ショルダーストラップの長さはそういう意図で設定されているのですが、現代の装いに関してはその限りじゃないと思います。いろんなファッションバランスがあるから。   ── 使用している革の種類や、その選び方について教えてください。 使い込むほど良い風合いが出てくるエイジングを想定した革を選んでいます。エイジングを想定していない革は、使うと美しさが減っていくものが多いですが、エイジングする革は、使えば使うほど美しさが増していくんですよね。。つまり、トランクが出来上がった時点がピークじゃなくて、長く使うことでどんどん良くなっていく。そういう、時間と共に美しくなる革を選ぶようにしています。 その中でも特にわかりやすいのがワニ革ですね。10年使ったワニ革なんてすごいですよ。奥行きがあって、透明感も増して、めちゃくちゃ美しくなります。僕としてはエイジングも含めた価値で価格が決まっていると思っているんです。なかなかきれいにエイジングしたワニ革を見かけることは少ないので、イメージしづらいかもしれないですが、高い理由はちゃんとあって、耐久性も抜群なんです。素材の耐久性でいえば、牛革の10倍とも言われてますからね。   ワニ革は内部に油分が含まれており、使用することで表面に自然な艶が生まれる。Trunk by Kitazawa -...
時を越えるトランク:革職人の挑戦とこだわり - 日本で唯一のレザートランク職人・北澤 湧氏にインタビュー(前編)

時を越えるトランク:革職人の挑戦とこだわり - 日本で唯一のレザートランク職人・北澤 湧氏にインタビュー(前編)

日本で唯一のレザートランク職人として活躍する『Trunk by Kitazawa』・北澤 湧さん。彼のものづくりの原点や、日本とフィレンツェで培った革製品づくりの美学、そして自身が手がけるレザートランクに込める思いについて語っていただきました。   ── まずはじめに、ものづくりを始めたきっかけを教えてください。 高校時代にハンズで手に入れた革の端切れを使ってキーケースを手作りしたのが始まりです。そのとき、革に残る傷跡やシワを見て、生き物としての命の重みを感じました。だから傷を隠してしまうのではなく、逆にデザインに取り入れてみようと考えたんです。それが革に対する敬意の始まりでした。当時は高校生で経済的に余裕もなかったので、友人や知人に手作りの革小物をプレゼントしながら技術を磨いていきました。   最近のオーダー品。革の傷を生かしたデザインの「シャンパントランク」。特別な一本を運ぶのにふさわしい存在感。   ── レザートランク職人を志すに至った転機について教えてください。 大学時代、イタリア・フィレンツェでの工房で学んだ経験が大きな転機でした。大学の近くのバーでアルバイトしていたときに、偶然大学の理事長と出会い、夢について話す機会を得たんです。その話をきっかけに、理事長の勧めでイタリア留学が実現しました。フィレンツェの工房で一年間学んだ経験は、イタリアの職人たちが持つ技術とその仕事に向き合う姿勢に大きな影響を受けました。   ── イタリアの職人文化から受けた影響についてもお聞かせください。 イタリアの職人は「アルチザン(職人)」として尊重され、誇りを持って仕事に向き合っています。その文化には感銘を受けました。特に、フィレンツェで出会った「Cisei (シセイ)」というブランドの職人たちから技術を学び、彼らの姿勢が今の自分を形成する大きな要素となっています。     ── イギリスのメディア「Monocle (モノクル)」とのコラボレーションについても興味深いですね。 フィレンツェで築いた人脈を通じて「モノクル」のプロダクトを手掛ける機会がありました。あるデザイナーから依頼されたパソコンケースが、「モノクル」編集長タイラー・ブリュレの目に留まり、プロダクト制作の依頼を受けることになったんです。そこから、日本の富ヶ谷にオープンする「モノクル」ショップ向けの製品や百貨店のプライベートブランドの革製品など、様々なプロジェクトに携わるようになりました。   ── ルイ・ヴィトンでの経験がどのように影響したかも気になります。 革製品についてさらに深く知るため、ルイ・ヴィトンに入社して、そこでトランクと出会いました。ルイ・ヴィトンのトランクは歴史と伝統が詰まっていて、その技術を学ぶことができたのは貴重な経験でした。特に心を動かされたのは、トランクは持ち主の人生や大切なストーリーが詰まった「物語の器」ということです。 例えば、あるお客様はお子さんの誕生を記念して、初めての靴や思い出の品をトランクに詰めて、成人の日にそのトランクをお子さんに贈りたいと話されていました。また、別のご婦人は、大切にしてきた宝石や時計、手紙など人生の思い出をトランクに収め、お子さんやお孫さんに手渡したいと。 自分のためではなく、誰かを思って、その人にとっての大切なものを少しずつ集めて、次の人に繋いでいく。そういう行為って豊かですよね。こうしたお客様一人ひとりの特別なストーリーを聞くことで、トランクはただの旅行鞄ではなく、持ち主の想いや記憶を宿す特別な器なんだと強く感じました。 だから、トランクは1人だけが使うものではなく、何世代にも渡って受け継がれていくことを前提に作られているんです。僕がルイ・ヴィトンの大先輩から教わったトランクの魅力って、まさにこうした思いを繋いでいくというところなんですよね。   家族や個人の物語を次世代へと紡ぐ「物語の器」 ──...